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【23.09.04】参加リポート/会内行事 ■第26回女性経営者全国交流会in福岡「Welcome “CHANGE“ 新しい時代の創造」

第26回女性経営者全国交流会in福岡 Welcome “CHANGE“ 新しい時代の創造
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 6月22日と23日の両日にわたり、第26回女性経営者全国交流会が福岡で開催されました。過去最多の約910人の参加、うち46%が男性、また全都道府県からの参加があったことは特筆に値します。コロナ禍による行動制限が解消した解放感からか、早々にリアル会場の定員が埋まる盛況ぶりでした。
 1日目は完全リアル開催の7分科会(うち1つは見学分科会)、オンラインで2分科会の全9分科会が設けられました。それぞれ「ダイバーシティ経営」「経営革新」「DX」など多彩なテーマのもと、女性経営者ならではの生活者の視点を交えた報告とグループ討論で男女共同参画の理解と実践について学びました。
 2日目は、前日の分科会の学びをそれぞれの座長が発表し、全体で共有しました。その後、記念講演に移行し、「100年、200年続く企業に―カギは多様性」と題して(株)西日本新聞社・甲木正子執行役員北九州本社代表がこれまでの自身の経歴を語りました。
 甲木氏が新聞社に入社した1988年は、男女雇用機会均等法が施行されて2年目の年。まだまだ男社会の真っ只中でした。25年間の記者生活を経て、48歳の時に営業部長に昇進。54歳で経営企画部門への異動を命じられ、戸惑いながらも後に続く女性社員のために道を付けるつもりで、できることを全うしてきたと言います。長い新聞社勤めの間、様々な場面で「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」に直面し、社会には女性に対する偏見だけではなく、男性に対する偏見も存在することに気付いたそうです。記者時代はバイアスのかかった記事や広告がないか、常に目を凝らして原稿に向き合い、おかしいと思えば適切な表現に修正することを訴え続けてきました。そんな甲木氏の背中を見て後輩が育ち、今ではほとんど偏りのない紙面づくりができているそうです。
 一方、デジタル化の波により活字離れが進み、それまで「発行すれば売れる」と思われていた新聞社のビジネスモデル崩壊の危機にも直面しました。甲木氏は従来の新聞社の常識を打ち破り、豆腐の移動販売や駐車場のM&A、焼酎の販売やがん検診に至るまで新しい事業を次々と手がけましたが、その芯には常に企業理念「わたしたちの九州 西日本新聞社は地域づくりの先頭に立ちます」があったと言います。これらの新しい挑戦について甲木氏は「『民主主義を守る』『命を守るために真実を報じる』という姿勢を貫いてきた新聞社への信頼が高かったからこそ可能だった」と振り返り、「今後も様々な意見を取り入れて多様な視点から事業展開を進めていきます」と展望を語りました。
 最後のまとめとして中同協女性部連絡会・橋本久美子代表が登壇し、「そもそも『女全交』の意義は? 今日の記念講演で取り上げられた『アンコンシャス・バイアス』を自分事にするってどういうこと? まず私たちが同友会の学びを持ち帰り、自社を変えていこう!」と、次回大阪での再会を呼びかけました。

【分科会リポート】

(株)ウイル 代表取締役 山口 陵子(東備支部)  \;

 第1分科会は「求めたのは社員の笑顔と健康。これまでと、そしてその先へ〜ありがとう、経営指針」との表題で、長崎海産(株)の三宅ちはる社長のご報告でした。テーマは「人を生かす経営」「ダイバーシティ経営」。私にとっては久しぶりの女全交、しかも現地会場だったので、少し緊張しつつも楽しく参加させていただきました。
 三宅社長はお父様の遺言によって継ぐつもりのなかった会社の代表に就任することになりました。ご本人はとても内気で「自分は経営者に向かない」と思っていたそうです。しかし同友会の会員と名刺を交換した際、そこに経営理念が明記されているのを見て刺激を受け、「自分も理念をつくろう」と一念発起して入会を決意。「私たちは幸せと笑顔と健康をお届けします」との企業理念を確立し、自社の目的を問い続けながら真摯に経営指針を実践してきました。消費者の魚離れやコロナ禍の逆風の中、必ずしも全てが順調に進んだわけではありませんが、それでもSWOT分析を通じて進むべき方向を明らかにし、社員と一丸となって新商品開発に取り組みます。そして全員が切磋琢磨して完成した「燻しいりこサクッ!」が日本農林水産振興会会長賞を受賞するに至りました。また社員の反対によって一度は諦めた障害者雇用についても、理念型経営が定着したことで逆に社員の方から希望する声が上がるまでに組織が変化したとのお話でした。
 グループ討論のテーマは「あなたの会社の10年後は、どんなワクワクした会社になっていますか? そのためにあなたは社員と共に、今から何をしますか?」でした。切り口が非常に幅広いテーマでしたが、さすが全国から集った会員だけあって各社の実践事例が全て参考になるものばかりで、ほとんどの人が「自社に持ち帰って実践したい」と表明するほど充実した討論となりました。 
 宅社長の健康と笑顔溢れる目標に共感し、終始笑みの絶えない分科会でした。


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