「学童マイナス6℃作戦」の取り組み
「低炭素杯2016」ファイナリストコメント 「学童マイナス6℃作戦」の取り組み (株)えくぼ 代表取締役 糸山 智栄氏 |
2月16日、17日の両日、東京で開催された「低炭素杯2016」のファイナリストとして、「学童プレハブマイナス6℃作戦」のプレゼンをしてきました。学校、非営利団体、企業、自治体等の多様な団体が地球温暖化防止に挑む多彩な取り組みを発表し、競うと同時に、同じ目標に向かう仲間として連帯を深める場でもあります。全国からの応募総数1898団体の中から、地方大会を経て選ばれたファイナリスト38団体の内の一つということで、応募した環境委員会のメンバー自身も驚きでいっぱいでした。受賞は逃しましたが、閉会挨拶で審査委員長から団体名を挙げてエールをいただくというサプライズもありました。
2013年度の「環境によく、地域や子どもたちの成長に貢献しながら、ビジネスも広げたい」という環境委員会の話し合いの中から、2014年に起案しました。岡山県から「多様な主体の協働による地域支援事業」補助金も得て、岡山市うのクラブで、地域住民、NPO、企業などの多彩な参加者で取り組んだものです。岡山県、特に県南都市部の学童保育はプレハブ施設が多く、夏は暑く、冬は寒いという問題を抱えていました。その問題を共有した上で、アイデアを出し合い、環境NPOの指導と同友会企業の協力を得て、子どもたちが日差しよけとなるグリーンカーテンを育て、天井裏に換気システムを設置したことによりエアコンの効きが格段に改善するなどの効果が見られました。それら一連の取り組みを地域協働の環境保全活動として発表しました。
取り組み前のプレハブ校舎
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グリーンカーテン施行後
このたび「低炭素杯2016」に参加して、「わざわざ鉄の建物を熱しておいて、石油から作りだした電気によるエアコンで冷やす」という環 このたび「低炭素杯2016」に参加して、「わざわざ鉄の建物を熱しておいて、石油から作りだした電気によるエアコンで冷やす」という環境にとって良くないことを、もう止めようという時代であることを痛切に感じました。
また、「地域にとって最適で、最も効果的な取組を増やすために~地域のことは、地域で学ぶ、決める、動かす」と題した特別講演からは、環境問題を考えることは、自社の10年、20年先、未来を考えることだと学び、ぜひ、同友会の皆さんとともに環境について考えていきたいと思いました。地域のみなさんの困りごとに企業が着目して、当事者だけではどうにもならなかった課題を、広く社会で共有できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。そして、これは我々企業がビジネス展開すべきテーマであると確信します。
会場で展示された活動報告書
【低炭素杯とは?】
(一社)地球温暖化防止全国ネットが事務局となり、次世代に向けた低炭素社会の構築を目指し、平成二十二年度より開催しているもの。日本全国、多様な主体が取り組む、地球温暖化防止に関する活動を表彰する制度を通じ、全国の優れた取組のノウハウや情報を共有し、さらなる活動への連携や意欲を創出するしくみと場が「低炭素杯」です。
【低炭素社会とは?】
地球温暖化の原因である温室効果ガスのうち、大きな割合を占める二酸化炭素の排出が少ない社会のこと。