実質中小企業向け増税に断固反対
政府税制調査会や与党税制調査会が、法人税減税の代替財源として検討している法人事業税の外形標準課税適用拡大など、以下の実質中小企業向け増税に断固反対します。
一、法人事業税の外形標準課税適用拡大に反対します。
資本金1億円以下の中小企業も外形標準課税の対象とすると、従業員への給与総額や資本金が新たな課税対象となり、中小企業にとって負担が増します。また、赤字でも税金を払うことになり、赤字企業は経営が益々困難になります。
一、負担能力に応じた税率の否定に反対します。
中小企業の法人所得800万円までの部分に適用されている軽減税率15%を取りやめ、25.5%に引き上げることは、負担能力に応じた税率の否定につながります。
一、欠損金の繰り越し控除の縮小に反対します。
過去の赤字を翌年度以降の繰越損金に一定の制限を設ける欠損金の繰り越し控除の縮小は、中小企業経営の安定化が図れません。
消費税増税に引き続き、以上のことが実施されると、中小企業の経営に深刻な打撃を与えて、雇用の維持が難しくなることや廃業が懸念されます。
まして、赤字企業からも税金を取り、それを法人税引き下げの原資にするという考えは全く理解ができかねることです。
また、閣議決定されている中小企業憲章の基本原則「経済活力の源泉である中小企業が、その力を思う存分に発揮できるように支援する」にも反することであり、中小企業家として到底納得できるものではありません。
2014.6.25
岡山県中小企業家同友会
代表理事 藤田 賢治