
魅力発信!
-New Face-第34回
この連載では「よい会社・よい経営者」をめざして学び始めた新会員さんにスポットライトを当て、同友会でどんなことを学び、どんな企業を目指すかを語っていただきます。日々奮闘している会員企業を紹介します。
(一社)Ai-care 代表理事 大西 直美 氏
(2024入会・岡山南支部)
<所 在 地> 〒701-0221 岡山市南区藤田2001
< T E L > 086-239-8816
<事業内容>
「かんかくもーる」の運営。スヌーズレン、おもちゃ、遊びに関するイベント、セミナー、研修会
等の開催など
< U R L > https://kankaku-mall.com/
< T E L > 086-239-8816
<事業内容>
「かんかくもーる」の運営。スヌーズレン、おもちゃ、遊びに関するイベント、セミナー、研修会
等の開催など
< U R L > https://kankaku-mall.com/
「かんかくもーる」が提供する癒しの場
山 下: | とても素敵な空間ですね。ここでどのような事業をしているのですか? |
大 西: | ここ「かんかくもーる」ではスヌーズレンルームを活用し、障害のある子どもや大人、その家族が安心して過ごせる環境を提供しています。 |
山 下: | スヌーズレンとはどういう意味ですか? |
大 西: | 五感を刺激しながら、心身に重い障害がある方の余暇やリラクゼーション活動を提供する環境と、その中での関わり合いを示す言葉です。ここには光るおもちゃや柔らかいクッション、穏やかな音楽などを組み合わせた空間を整えています。施設をオープンしてから11カ月でのべ1,000人以上が訪れています。北海道や熊本など遠方から来られる方もいます。特に障害がある子どもの保護者から「ここに来ると子どもが落ち着く」といった声をいただき、大きなやりがいを感じています。 |

すべての人が安心して過ごせる空間を
藤 井: | 事業を始めた経緯について教えてください。 |
大 西: | 私はもともと建築士として働いていました。ところが2020年に線維筋痛症を発症し、生活環境がどれほど心身に影響を与えるかを痛感しました。この体験から、高齢者や障害者が安心して過ごせる空間づくりの重要性を強く感じ、「感覚環境」をテーマにした事業を立ち上げることを決意しました。22年に自宅の一室を試験的にスヌーズレンルームとして開設し、訪れる人々の反応を見ながら運営を進めました。そして24年4月に正式にオープンにこぎつけました。 |
事業を継続する上での課題
藤 井: | 事業を営む中での苦労や課題について教えてください。 |
大 西: | 経営の安定化も課題の一つです。補助金や金融機関の融資を活用しながら事業を進めていますが、より持続可能な経営モデルを構築するため、企業とのスポンサー契約、一般企業に向けての福利厚生事業やスヌーズレン機材の貸し出しサービスなど、新しい事業モデルを模索しています。 |
同友会との出会い、そして未来へ
山 下: | 同友会にはどのような経緯で入会したのですか? |
大 西: | 事業を進める中で、同じように地域に根ざした活動をする企業との繋がりを持ちたいと考えていました。障害者問題委員会をきっかけに例会に参加するようになり、皆さんのウェルカムな姿勢と、真摯に経営に向き合い勉強されている姿に、「こういう所で学びたい」と24年秋に入会しました。 |
「感覚環境」を通じて地域に貢献する未来へ
藤 井: | 今後どのようなビジョンを描いていますか? |
大 西: | まず「かんかくもーる」での事業内容を拡大し、より多くの方にご利用いただけるようにします。また、スヌーズレン機材の貸し出しを開始し、施設に来られない方にもサービスを届けていきます。さらに、私の産業カウンセラーとしての資格も活かし、地域の企業と連携して、企業の福利厚生としてもスヌーズレンの活用を促す取り組みを進める予定です。将来的には、「かんかくもーる」を各地に拠点を展開することを目指します。 「感覚環境を整えることで、すべての人が安心して過ごせる場をつくる」―このビジョンを実現するために、これからも地域と共に成長していきたいです。 |
聞き手・執筆=NPOエリア・イノベーション 藤井 智晴