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第27回「魅力発信!-New Face」(株)マクライフ

-New Face-
第26回

この連載では「よい会社・よい経営者」をめざして学び始めた新会員さんにスポットライトを当て、同友会でどんなことを学び、どんな企業を目指すかを語っていただきます。日々奮闘している会員企業を紹介します。

(株)マクライフ
事業後継者 牛垣 希彩 氏

2023年入会・津山支部

(株)マクライフ
【所 在 地】〒708-1213 津山市下野田387番地1  TEL:0868-29-3356
【事業内容】ファイバーシート天井システムとその他の各種膜材を使用した商品の開発・設計・製造・販売
【W E B】https://maklife.jp/info/

テントが天井に!?

(奥田)もともとはテント屋さんなの?
(牛垣)はい、1977年に祖父母が(有)ファインアートかわばたを創業して、テントの販売を始めたのが最初です。父の代になってから膜天井を広めたいと、別会社(株)マクライフとして一七年に設立しました。
(山下)テントと聞くと屋外で使う簡易的なものをイメージするけど、なんで天井に?
(牛垣)東日本大震災で相次いだ天井崩落事故を受けて、父が「テントで天井を作れたら、みんなの役に立てるのでは」と思いついたのがきっかけです。ガラス繊維シート製なので一般的な天井に比べて軽くて丈夫です。仮に落下してもシートなのではるかに安全ですし、ガラス繊維ですから燃えません。安全性の面だけでなく設置する高さや膜の色も自由で、空間の演出力も高いんです。だから、これからの天井建築の世界を変えていけると信じています。
(奥田)実物を見ると、テントで天井を作っているとは思えないほどピンと張られているのですね。
(牛垣)特殊な金具を父と(株)アイダメカシステムの丸山隆行さん(津山支部会員)らで共同開発し、特許を取っています。
(奥田)ここでしかできないというのは強みですね。

父の思いに共感し、入社

(山下)牛垣さんはいつからここで働いているの?
(牛垣)以前は百貨店で販売員として働いていたのですが、販路が思うように広がらず悩む父の姿を見て、父の夢を一緒に叶えたいと2年前に入社しました。後を継ぐつもりで入社したものの経営とは何ぞやという状態だったので、きちんと経営を学びたくて同友会に入会しました。
(奥田)いろいろと賞を受賞されていると聞いていますが?
(牛垣)はい、22年に「岡山イノベーションコンテスト」でグランプリをいただきました。昨年3月には中小企業庁主催「第3回アトツギ甲子園」で優秀賞をいただき、その後多くのメディアに取り上げていただきました。
(山下)知名度アップになるよね。
(牛垣)そうなんです、認知度が上がるにつれてお問い合わせも格段に増えてきました。ただ、受注しても建物が完成してから天井施工という流れのため、売上に反映するまでに2、3年かかる場合もあるんです。

今後の展望

(牛垣)目下のところは、全国に施工ができるシステムを確立することです。膜天井を全国展開する目的で(一社)ファイバーシート天井システム協会を設立し、全国の施工会社に会員登録を呼びかけています。全国で会員企業が営業や施工を行える代理店制度のようなもので、弊社が会員企業へ材料の提供と技術指導を行い、技術を習得した会員が販売・施工するというシステムです。
(奥田)面白いシステムだね。
(牛垣)施工事例がまだ少ないため実際に目にしていただく機会も少なくて思うようには広がらないんですが、海外で注目されて日本に逆輸入される―という広がり方もいいなと、私は海外進出もしたいと考えています。

<取材後記>
牛垣さんはキラキラしたまなざしで、内なる野望を清々しく語ってくれました。安全性の高い膜天井で世界に羽ばたく姿が目に浮かびますね。

聞き手:フナキ運輸(株) 奥田 建志・(株)イケル 山下 秀男
執筆:河合直哉行政書士事務所 河合 直哉

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