魅力発信!
-New Face-第5回
この連載では「よい会社・よい経営者」をめざして学び始めた新会員さんにスポットライトを当て、同友会でどんなことを学び、どんな企業を目指すかを語っていただきます。日々奮闘している会員企業を紹介します。
グリーンツール(株)
専務取締役 村上 香 氏
2021年入会・倉敷支部
★玄関には製品がショーケースに陳列されて、明るくて清潔な印象です。取材の後、工場内も見学させてもらいました。ドリルの先端部分がたくさん、でも整頓されて保管されています。社員さんが、製作機械の特徴を丁寧に説明してくれる場面もありました。
グリーンツール(株)
<所在地>
〒714-0006 笠岡市みの越17 TEL:0865-63-3325
<事業内容> 切削工具の新作・製造・再研削・各種コーティング
<社員数> 正社員:145 人、パート:52 人
会社の歴史
(山下)会社の歴史を教えてください。
(村上)1978年に、現社長の父が金属等の加工に使う切削工具のメンテナンス事業を大阪で立ち上げたのがルーツです。その後八二年に福山に移転し、91年から笠岡市で操業しています。ドリルなどの刃先は使用しているうちに摩耗が進むので、定期的に研ぎ直す必要があります。当社は製品の開発製造、廃棄材の買い取りなども手がけており、切削工具に関しては全てお任せいただけるワンストップサービスを提供しています。
事業承継の予定について
(山下)村上さんが会社を継ぐ話はいつ頃から出ているんですか?
(村上)私は一人娘で、25年ぐらい前から経理などを手伝っていました。父はまだまだ元気なので承継の時期は具体的には決まっていません。私も経営を学び始めたばかりで、会社の整理も自社の課題も整理できていないのが現状です。でも、数年前に夫の勧めもあって跡を継ぐことだけは決意したんです。
入会のきっかけ
(山下)それは同友会で学び甲斐がありますね。どんなきっかけで入会したんですか?
(村上)後継者として「とにかく勉強しておこう」と思って様々なところで学んでいる時、同友会の会員さんと知り合いました。話を伺うと私と似たような状況で事業承継されたことがわかり、その方と同じように学びたいと思いました。まだどんな会社にしたいか深く考えられていないのですが、人を大切にする、働きやすい会社にしたいと思っています。
今後の展望
(山下)同友会はピッタリですね。同友会で学んで、今後の展望をどう描きますか?
(村上)我が社は工具の再生事業でスタートしましたが、現在は他社にも負けない切削工具を製作できるまでになりました。再研削はもちろん、廃金具を回収して新しい工具として再生するまで―限りある資源を無駄にしないという思いを大切に「工具の再生・完全リサイクル」を主軸にしたいと思っています。
2015年に、切削工具の摩耗度や損傷の具合を測ったり性能テストを行ったりするテクニカルラボを作りました。ラボの高精度加工技術によって開発した超硬ソリッドエンドミル「ドリーム・フィニッシュ」を近日中に発売する予定です。この製品が自動車業界や航空業界で広く役立ち、我が社の発展を牽引してほしいと思っています。
取材=広報委員 奥田建志、山下秀男