第44回中小企業問題全国研究集会が開催されました
第44回中小企業問題全国研究集会 岡山からは25人が参加・第3分科会を担当 |
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2月13日と14日の2日間、「人を生かす経営の実践を広げ、仕事をつくり、暮らしを守り、夢の持てる地域をつくろう」をテーマに第44回中小企業問題全国研究集会(全研)が広島市で開催され、全国から1288人が参加。岡山からは25人が参加し、分科会や全体会で学びました。
今回は「情勢」「国際化と業種別戦略」「人を生かす経営の実践と仕事づくり」「経営環境の改善」のテーマ別に16の分科会と2つの見学分科会が用意され、初日の午後1時から5時間にわたって報告や意見交換で学びを深めました。
岡山からは建設業の戦略をテーマに、第3分科会で(株)小坂田建設の小坂田英明氏(津山支部長)が報告を行い、全国から集まった80人を前に「倒産の危機から、地域の笑顔提供カンパニーを目指して」と題して自社の実践事例を紹介しました。
小坂田氏は「地域を守る自社の事業を継続発展させることこそが我々の存在意義。実践しないと結果が出ない。そして結果が出ないと前に進めない」と語り、社員と一丸となって廃業の危機を乗り越えた詳細な経緯を報告。最後に座長を務めた山辺啓三氏(吉備高原支部長)が「私たちも、事業を通じて地域に貢献していく中でお客様の本当のニーズにたどり着けるよう学んで行きたい」と総括し、第3分科会を締め括りました。
2日目の全体会は、松井一實・広島市長による平和への思いを込めたメッセージ、中同協の鋤柄修会長らの挨拶の後、「人が育つ会社づくりこそ企業発展の道」と題したパネルディスカッションが行われました。中同協副会長の国吉昌晴氏の司会進行の下、日鐵鋼業㈱の能登伸一社長(広島)、(株)八木澤商店の河野通洋社長(岩手)、㈱ヒロハマの広浜泰久会長(中同協他)による事例報告が行われ、各社各様の社員との関わりを通じた「人を生かす経営」の実践に学びました。
2日間のまとめを行った中同協の広浜泰久幹事長は、今回の学びを「平和な世界の実現を目指す牽引者になろう」「人を生かす経営の学びと発信」「科学性の重要性」の3点に総括。最後に来年の開催地である神奈川での再会を呼びかけ、閉会となりました。
全研広島リポート【第3分科会】
第3分科会 備北林産用品(株) 代表取締役 西田康晃 |
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第3分科会では(株)小坂田建設の小坂田社長が「倒産の危機から、地域の笑顔創造カンパニーを目指して」というテーマで報告されました。会場には建設業の方が多く、業界の疲弊する中、小坂田社長の地域密着型経営の実践を聞こうと多くの方が参加されていました。倒産の危機に、同友会での学びを実践され、人間性・社会性・科学性をしっかりと取り入れて向き合いました。また、社員さんの笑顔とがんばりで乗り越え、地域の困りごとをニーズに変え、地域になくてはならない企業に成長しています。地域に満足してもらうことこそ中小企業経営の1番大事なことではないかと思います。
グループ討論では「お客様や地域からどのようなことを期待されていますか?またどのように応えていますか?」との柱で、討論を行いました。地域を知り、地域の中の問題こそがニーズであり、その問題解決こそが、地域密着型の経営に繋がるのではないか。企業を継続させることが、雇用を守り、成長させることにより、雇用を増やすことに繋がり、地域の成長にもつながることを学びました。
全研広島リポート【第5分科会】
第5分科会 岡山流通(株) 代表取締役 川上 文行 |
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学習しました。気づきました。目からうろこが落ちました。
第5分科会「経営指針の実践で『メーカーベンダー』として第2創業」と題した、有希科学㈱本間雅樹氏の報告を聞きました。深めあう気づきとポイントとして「創ったばかりの経営指針書は、指示命令書だった。そこに気づき自らの姿勢が変わり・・・」とあり、また討議の柱が「① 自立型企業を目指すために、何をしていますか?② 自社の方針をどのように社員と共有していますか?」で、これは行くしかないと、締切直前に申込みました。
同社が洗浄剤の販売会社から、お客様の声にもっと応えるために専門知識を基に自社製品を開発し、さらに受託製造を開始して自立型企業に向かい、その実現に経営指針書を活用しておられるさまを伺い、感銘とたくさんの気づきを頂きました。学習できたのがグループ討議です。140分が非常に短く感じた中身の濃い内容でした。結果、労使見解の読込と例会への毎月の参加を決意し、次回神奈川での全研に参加を決めた非常に有意義な時間でした。