当日は、浅野浩一社員教育求人委員会副委員長の開会挨拶で始まり、続いて藤井孝章代表理事が祝辞を述べました。それに応える形で今年度の新入社員を代表して(有)松浦治療の鈴木陽介さんとインフォポート(同)の藤木日向子さんが新社会人としての覚悟と意気込みを発表しました。そして、「人生を見つめなおすきっかけにしてほしい」という思いを込めて吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』の単行本が記念品として全員に手渡されました。
式典に続いて行われた研修会では、先輩社員から新生活を迎えるにあたっての心構えや仕事に対する向き合い方などの具体的なアドバイスがありました。記念講演では岡山トヨタ自動車(株)の梶谷俊介社長(岡山同友会常任相談役・中同協社員教育委員長)が登壇し、『人生を主体的に生きる』と題して話がありました。梶谷氏は、「組織とは一人ではできないことを多くの人が集まって実現していくもの。会社が目指す目的をしっかり理解することが必要」「周囲の役に立てる喜びを感じるためにまず自分から動く」など、人生と仕事を重ね合わせながら主体的に生きることの重要性を強調。「これから先、最も長期間にわたって会社で働く可能性があるのはあなた達自身です。若い人こそしっかりした各人のビジョンを持ち、それを周りに向けて発信できるようになってください」と、激励のメッセージを贈りました。
また折り紙を使ったグループワークでは、20羽の鶴を折るのに何分かかるかを競い合い、品質向上と作業時間短縮の課題に取り組むことでチームワークの重要性を学びました。研修全体を振り返っての感想交流の後は、グループ討論も行いました。その後全員が一人ずつ前に出て「三年後の自分の姿」を発表し、一日の学びをレポートにまとめました。最後に山辺啓三代表理事が、「自社の経営理念に向かって一緒になって進んでいくのだという意識をもって仕事に取り組もう」と呼びかけ、閉会となりました。
経営者・経営者代理の感想より抜粋
●初めて社長の代理で参加しました。高卒者の採用は20年以上ぶ
りでこちらが戸惑う中、このような形で入社式が行えたことに、ただただ感謝です。社会人としての第一歩を踏み出す良い記念となりました
●新卒の入社が少人数のため、自社ではきちんとした入社式をなかなか行うことができませんが、合同入社式に参加させていただき、本人にとっても会社にとっても初めの一歩がきちんとした形で迎えられたことに感謝いたします。会社にとって貴重な若者です。今日の入社式・研修は本人にも良い経験になったと思います
●一人一人の発表は良かった。先輩からのメッセージの人選は抜群でした。毎年参加したいと思いました
●弊社の社員にとっても良い経験になったことと思います。また、私にとっても他社の新入社員の方と接することにより良い刺激になりました。今後も同友会活動に参加していきます
●新入社員が入ってくれた喜びと共に、その人の人生を背負った気持ちで「いい加減なことはできない」とあらためて責任の大きさを感じました。希望と夢を叶えてあげられるよう、そして一人前になれるよう、しっかりとサポートしていこうと思います。自分もかつてはこの合同入社式に参加したことを思い出し、参加させていただきました。とても良かったです
●新入社員にとってグループ長は難しいようでしたが自分なりに考え、こなしていて感心しました。バランスの良い研修になったと思います。今後の研修など企画されても良いのではないかと思いました。
合同入社式・新入社員研修会に初めて参加して
今まで弊社は毎年決まって新入社員が入社してくるということもなく、中途採用者も多かったため、自社で入社式をするということがありませんでした。今回新入社員が入社するにあたり、同友会で合同入社式というものがあることを知り、是非とも参加したいと申し込みをさせていただき、楽しみにしていました。
当日の参加は、新入社員32人と、前年度に比べて少なかったようですが、それでも32人の同期がいるということは、本人にとってもキリッと気持ちが引き締まる思いだったのではないでしょうか。お祝いの言葉や新入社員代表あいさつ、先輩からのメッセージに加えて、記念講演では岡山トヨタ自動車(株)の梶谷俊介社長からお話を聞くことができ、あらためてこれから社会人として、人として、演題にもあった「主体的に生きる」という考え方も教えていただくことができました。午後からの実践研修も、簡単な作業を通じて仕事をどうやって進めていくのが良いのか考え方を学べる内容になっており、納得の内容でした。一日という短い時間でしたが、本人も「大変勉強になった」と言っており、参加して良かったなあと思いました。社会人として第一歩をこれから踏み出す若者の良い後押しになりました。
アサヒ通信システム(株) 専務取締役 角田裕美子