5月18日から19日にかけて、第41期経営指針成文化研修会第附2回を吉備高原リゾートホテルで開催しました。
今期は15社15人の受講者が参加し、久しぶりに4グループ編成で研修を実施。比較的会歴の浅い受講者が多く、中にはこの研修会の受講を目的に入会した会員もいます。質疑を通じて受講者の気づきを引き出す助言者(フォロー委員)には25人が参加登録しました。
18日は研修会の目的・方針の読み合わせから始まり、第四十期修了者の料治則忠氏が「経営指針成文化研修で得たものとは」と題した体験報告を行いました。報告の中で料治氏は、入会から受講に至るまでの経緯や完成した理念を紹介。受講中の苦心談や現在の課題にも触れながら、これから本格的に研修に取り組むことになる受講者を経験者の立場から励ましました。
その後、四グループに分かれて「経営理念検討シート」と「10年ビジョン検討シート」の発表と質疑を行いました。
各社の現状と課題を踏まえ、「何のために経営しているのか」「自社固有の役割とは何か」「社員に対する基本姿勢」など様々な視点から自社と自身とを見つめ直し、経営理念へと昇華させていきます。フォロー委員からは「これでは同業他社と何も変わらないのでは? あなたの会社の独自性とは一体何なのですか?」「これは社員に対する基本姿勢ではなく、あなたが一方的に押し付けているだけの理想像ではありませんか? これで社員の共感が得られますか?」―などの質問が次々と繰り出されます。こうした質疑を通じて、受講者は問われていることの本質をもう一度吟味し、翌日までにシートを再作成します。この日も、深夜にいたるまで課題の再作成に取り組む受講者たちの姿が、会場の廊下やロビーなどいたるところで見られました。
19日は、再作成された課題シートに基づき、あらためて質疑を行いました。しかしたった一度の見直しで助言者が納得することはきわめて稀で、角度を変えて前日同様の質問が繰り返されるケースがほとんどです。こうして「経営理念検討シート」は最終回まで見直しを続けていくことになります。
経営指針書を作成するセミナーや研修は同友会以外でも実施されています。また単なる事業計画書であればもっと容易に作成することも可能です。しかし同友会の経営指針成文化研修会は、その根幹に『労使見解』があり、指針書に「人を生かす経営」の具現化を求めています。そこにきわだった特徴があり、研修の価値もまたそこにあります。未受講の方は是非、同友会の一丁目一番地として本研修会にご参加ください。
修了報告者感想
(有)ポッシュ・シゴーニュ 代表取締役 料治則忠
私は(有)ポッシュ・シゴーニュで、パートスタッフ十五人と共に「出生児の身長と体重が同じテディベア、メモリアルベア」の製造・卸売業を営んでいます。同友会へは、去年4月に会致しました。
会社設立から20年が経ち、振り返ると社員は一人も育っておらず、胸を張って言える事が何も無い現状を打破したいと思っている時でした。例会に参加していくうちに経営指針書の重要性に気付き、受講を決意しました。この受講で得たものは、今後の事業を継続発展させていく中で、とても大きなターニングポイントになると確信しております。
経営指針書の重要性は何なのか、得たものとは何なのかは、とてもこの400字の中だけでは言い表せません。現在、成文化研修会の受講を悩まれている方には、是非とも第一歩を踏み出される事を自信を持ってお勧めします。そしてフォローをさせていただきながら、私も共に更なる成長をしたいと思います。