ワールド・カフェ形式で意見交換
8月28日に岡山市内で「中小企業・行政・障害者就労支援機関・教育機関による四者懇談会」を開催し、約70人が意見を交流しました。今回は初めての試みとして参加者がラウンドごとにテーブルを移動するワールド・カフェ形式で学びを深めました。
まず第一ラウンドで自組織の困りごとを参加者がそれぞれ思いつくままに付箋に書き出し、模造紙に貼り付けました。テーブルホスト以外のメンバーが25分のラウンドごとに総入れ替えを繰り返しながら、そのテーブルで抽出された諸問題に対して「困りごとの原因分析と解決方法」「困りごと問題の解決に向け自組織が協力できること」について積極的に意見を出し合いました。
困りごとの具体例
例えば障害者雇用において、就労時間内に不測の事態が起きた場合、どの支援機関に相談すればいいのか分からない、また「合理的配慮(※)」について、各職場においてその基準が曖昧で分かりづらく自社だけでは具体策を導き出すのが困難だという問題については、就労支援機関などプロの視点を加えるだけで、その企業や障害者の特性にあった対応策や取り組みのヒントを簡単に導き出すことができました。企業が本当は何を望み、現状の何に対して不満を感じているのか本音の部分を知ることができ、大変有意義な交流の場となりました。
(※)障害者差別解消法に基づき、2024年4月1日から事業者に対して提供が義務化されている。
「障害者問題」とは
誤解されがちですが、委員会の名称となっている「障害者問題」とは、決して障害者が問題なのではなく、障害者と位置づけられている方にとって「働きづらい社会」「生活しづらい社会」であることが問題だということを意味しています。委員会として何から社会を変えていくことができるのか、自社として何ができるのか、委員会活動そのものが「四身一体の経営」を実践する同友会運動のど真ん中の取り組みのひとつとなります。