
10月2日、中同協広報委員会が岡山で開催され、各地から広報を担う委員54人(岡山から6人)が一堂に会しました。開催県を代表して門田悦子代表理事が挨拶に立ち、和やかにスタートしました。
ところで、皆さんはお手元に届く『中小企業家しんぶん』や『COM』をご覧になっていますか? 中同協広報委員会は年2回各地で開催されますが、デジタル化が進む中で「なぜ紙で情報を届け続けるのか」というテーマは毎回のように話題に挙がります。それぞれに長所と課題はありますが、折角ですから是非手に取って読んで下さい。
今回はメールマガジン「DoyuNews」の連載企画や、中同協のWEBサイト「DOYUNET」に「同友エコ特設サイト」の設置も提案されました。いずれも、会員企業への有益な情報提供と、21世紀型中小企業づくりの推進を目的とするもので展開が楽しみです。
続いて、「同友会における広報の役割」をテーマに問題提起がありました。まず、中同協広報委員長の宇佐見孝氏によるユーモアを交えたお話に続き、副委員長の宮野大樹氏が広報活動の本質を包括的に語りました。これらは、同友会に限らず自社PRや発信についても考えるものでした。
そして事例報告では(株)Orbの河井七美氏(岡山同友会政策委員長)による「中小企業の広報戦略」と題した発表がありました。主に、地元紙、WEB媒体それぞれに適したプレスリリース活用の具体策が紹介され、参加者は熱心に耳を傾けました。後半のグループ討議では、各地の実践事例や課題が活発に共有され、「会内外双方に向けた広報活動の重要性」を全員で再確認しました。今後も広報委員会が連携を深め、全国の同友会が一体となって発信力を高めていくことが期待されます。今回の岡山での開催は、その新たな歩みへの意志を確かにした有意義な機会となりました。


ダイヤ工業(株)見学 〔2日目オプション企画〕
2日目は、ダイヤ工業(株)を訪問しました。医療用品やサポーターの開発・製造・販売を行う会社です。経営者と広報担当者の実践報告、そして社内見学を通して、同社の“見せる経営“を体感しました。
まず松尾浩紀社長から、創業から現在に至るまでの歩みと、社員育成に対する考えについて話がありました。松尾氏は、理念経営の実践とともに、社員一人ひとりのチャレンジを後押しする組織づくりを紹介。現場発信のアイデアが次々と新商品につながる仕組みなど、人材育成とイノベーションの両立が印象的でした。
続いて、広報担当者からプレスリリースの成功事例が紹介され、社会課題やトレンドと自社の取り組みをどう結びつけ、メディアに発信しているかを具体的に解説いただきました。単なる情報発信に留まらず、「自社の存在意義を伝える広報」の重要性を再確認する時間となりました。その後、「見せる制作場(アトリエ)」や体験型販売スペース「DAIYA FACTORY」を見学。来訪者が製品づくりの背景を知り、触れながら学べる空間は、まさに“体感する広報“の実践例でした。社員がいきいきと働く姿から、理念が現場に根づいていることが感じられました。

執筆:
(株)ブレーンネットワーク 石川 明未(広報委員)
(株)イケル 山下 秀男(広報委員)

