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第39回「魅力発信!-New Face」(株)長崎鐵工所


魅力発信!
-New Face-第39回


この連載では「よい会社・よい経営者」をめざして学び始めた新会員さんにスポットライトを当て、同友会でどんなことを学び、どんな企業を目指すかを語っていただきます。日々奮闘している会員企業を紹介します。

(株)長崎鐵工所 代表取締役 長﨑 将雄 氏
(2025入会・東備支部)
<所 在 地> 〒705-0022 備前市東片上2490-5
< WEB > https://nagasaki-iws.co.jp/
< 事業内容 > 製鉄所向け機械部品製造・修理
会社の沿革
藤井  最初から鉄工所をされていたのですか?
長﨑1949年に鉄工所として祖父が創業しました。戦前は荷物配送の需要を見込んで運送業を営み、戦後は鍋が足りないだろうと考え、鍋の販売に乗り出しました。時流の流れを先読みするのに長けていたようで、次に目をつけたのが鉄工所でした。戦後は壊れた部品が手に入りやすく、それを修理して販売するだけで利益が出たそうです。その後は備前市の特産品である耐火煉瓦用の金型を製造し、製鉄会社と取引をして徐々に事業を拡大しました。
藤井 では最初から鉄工所をしようと思って始めたわけではなく、時代のニーズや成長の可能性を見極め、柔軟に事業を変えてきたということなのですね。
長﨑ええ。ですから今後も鉄工所に固執しなくても時代の流れを読みながらやっていけたらいいと思っています。
事業内容・会社の強み
藤井  事業としてはどういったものが中心なのでしょうか?
長﨑製鉄所向けの機械部品製造や修理ですね。
藤井その中で強みとしているのはどのようなところですか?
長﨑うちは多品種少量生産を強みとしていて、少量生産品から一品ものまで、幅広い分野に対応しています。特に他社が敬遠するような複雑な案件にこそ強みが発揮されます。一見すると理解が難しい図面も丁寧に読み解き、適切な見積りを作成します。見積り通りの価格で製造できないリスクも承知の上で、あえて引き受けるその姿勢が、顧客からの信頼に繋がっています。中でも製鉄関連の仕事は、長年の経験と実績に裏打ちされた、揺るぎない得意分野となっています。高い技術力と、どんなものでも製造できる一通りの機械があり、何でも作れる。たとえ自社で加工ができないものでも協力会社もあるので、そのようなものは一部外注して製品化する。それが、うちの強みです。まあ受けた仕事に鍛えられてきたという部分もありますよ。
藤井どういうことでしょう?
長﨑例えば、特殊な素材のものを塊から削り出すのが鉄工所なのですが、削りすぎたら元に戻せませんよね。だから、その感覚が研ぎ澄まされると言いますか、やり直しがきかないものがあるので。
藤井それは緊張しそうですね。
長﨑もう技術というより根性だよね。根性で応えてきたから強みにまでなっている。
社員に求めること
藤井  なるほど。その強みを担う社員さんに求めることはどんなことでしょうか?
田邉強みを保つために、社員にも常に考えて行動をすることを求めます。考えることを止めては成長がない。製造準備の段取りは人がするが、その後の工程で製造は機械が自動でするので、製造が終わるまで社員は時間が作れる。その時間を有効活用してほしい。言われたことをするだけの人では生産性が低くなります。みんなと成長の果実を分け合いたいですね。
藤井いいですね、その成長の果実というのは。
田邉社員の成長が生産性に直結しますからね。
現在の課題・今後のビジョン
藤井  現在感じている課題、また今後のビジョンは何ですか?
長﨑 将日本の製造業を支えてきた鉄工所は従事者が減少し続けていて、このままではものづくりがなくなるのではないかと懸念しています。それを回避するためには、我々のような会社が生き残っていくのが大切です。そのために生産性と価格を10%ずつ上げます。
藤井それはすごいですね。
長﨑設備も時代遅れにならないように毎年少しづつ入れ替えて近代化に取り組んでいます。また若手が勤め続ける会社にします。一人一人の特性を見極めて、目標を与える適切な管理をしていきます。
一言PR──
ご依頼をお待ちしています。わが社を知ってください。いつでも見学者を受け入れます。
何か作ってほしいものがあればいつでも相談してください。
取材=NPOエリア・イノベーション 藤井 智晴 / (株)イケル 山下 秀男
執筆 ファイナルストン・コンサルティング 末石 浩二

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