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第1分科会(同友会らしい企業づくり)

第1分科会(同友会らしい企業づくり)
社員と共に創る企業風土

記録担当:(有)やなわけ染色 柳分良司

 第1分科会では「経営者が変われば社員が変わる」というテーマで、和新工業㈱代表取締役の森茂博氏による報告が行われました。座長は㈲ヒロシゲ文庫代表取締役三宅誠一氏でした。

 和新工業㈱の創業は昭和48年で、森社長が3代目になります。社長に就任し、経営指針を発表するものの、辞めていく社員も現れ、右腕と思っていた社員にも去られ、経営指針の実践の難しさを体験します。しかし、原因を他所に求めず、眼前で起こっている現象のすべては自分が源だと気づきます。森社長はそのとき初めて経営者としての覚悟が決まったと語ります。

 「一緒に働いているのだから、相手もこちらのことを分かっているだろう」というのは、こちらの一方的な思い込みで、真に相互理解をしていくためにはコミュニケーションは不可欠だと説きます。経営指針書が社員の中で浸透していくのに特効薬はなく、社員が理解していくまで辛抱することが大事だと語ります。そうして経営指針が浸透すると、社員の想いが変わり行動が変わり、社員に自主性や積極性が芽生えたと語ります。

 その後、『「今の現象は自分を映す鏡」と言われますが、自社の現状をどのように捉えていますか?』と『経営理念の浸透に何が重要だと思いますか?』の2つの討議の柱にのグループ討論が活発に進められました。「経営者のあり方がそのまま会社の社風に表れる」「会社を良くするために、経営理念を社内で浸透させていくためには、まず経営者自身がいくことが必要」と討論全体でまとめられました。
  
 座長のまとめとして三宅氏は、森社長の報告の要点として、次の3つのことを取り上げました。1つは、経営の責任はあくまで社長である経営者の責任である。2つ目は、経営指針の成文化とその実践は、全社一丸となって必ず計画的に取り組むこと。3つ目として、社員の生活を保証し、自主的社員を育てる環境を作ることが、社員をパートナーと呼ぶことの証である。

 最後に三宅氏は「経営者は1人では大したことはできない。1人は所詮1人ですから、社員さんの協力や努力が育つ環境すなわち企業風土をつくることに尽きる。そして、そのためには同友会で学んだことを全社的に実践することにある」という言葉で、三宅氏がこの分科会を締めくくられました。

参加者の感想は以下の通り

●まさに、私の現状そのものでした。やらない社員のやらない所だけを見て、成長の機会をうばっていた様に思います。同友会での学びが「わかったつもり」にしかなっていない事に、今さらながら反省しています。実践するのは社員です。納得してもらえる様な経営ができる様、これからもしっかりと学んでいきたいと思います。

●三宅座長のまとめはとても良かったです。経営者の学びが何故大切なのか大きなヒントをいただきました。“楽しく仕事をする”と言うけれど、仕事はそんなに楽しい時ばかりでない。苦しんだり、根気が要ったり、しかし、努力してやりとげた時、満足感を持て、周囲から暖かい評価をもらった時、この会社にいて良かったと思うだろう。経営指針の中味に自分の将来の夢が描けると思えた時、社員さんは成長するのだと思う。

●社員や会社の問題など自分の目の前で発生していることは、自分をうつしている鏡であることを学びました。理念の浸透には、地道な努力と社員の協力が必要です。社員とともに理念をつくりお互いに理念を元に会社の事柄に対していくことで理念の浸透ができると感じました。

●自分がなやんでいたり迷っていたりすると、社員さんに伝わって、会社の雰囲気に影響を与えてしまう。もっと自分がぶれない考えを持ち、それを成文化によりしゃいんさんに伝えていかなくてはいけないと感じました。

●「今の現象は自分を映す鏡」と言われ、その通りだと思いました。社長としてイメージした会社が作れていないのは全て社長の責任だとも再度気づかせて頂きました。信頼関係がないと風土は変わらない。経営者の覚悟→本気で行動→初めて社員が変わる。もう1度、見直し自分自身してみます。ありがとうございました。

●「今の現象は自分を映す鏡」という言葉を受け入れると、正に冷汗が出る思いです。経営者としての謙虚さを改めて教えられました。

●本日不参加の予定でしたが、サブタイトルの「経営者が変われば社員が変わる」の言葉につられ、又、自分への戒めも含めて、参加させて頂きました。初対面の方も多く、非常に刺戟の多いグループ討議でした。早速、会社に持ち帰り、明日からの経営に活かそうと思います。又、Fグループの皆様、つたないグループ長にご協力ありがとうございました。

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