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【22.07.22】第13回「魅力発信!-New Face」加茂繊維(株)

新連載
魅力発信!
-New Face-第13回

この連載では「よい会社・よい経営者」をめざして学び始めた新会員さんにスポットライトを当て、同友会でどんなことを学び、どんな企業を目指すかを語っていただきます。日々奮闘している会員企業を紹介します。


加茂繊維(株)
代表取締役 角野 充俊 氏

2019年入会・津山支部

加茂繊維(株)
<所在地>〒708-0821 津山市野介代1650-1  TEL:0868-33-9088
<事業内容>着る岩盤浴BSファインの企画製造販売、グンゼインナーウエアの受託事業、OEM事業、ノベルティ、イベントTシャツの企画製造卸
URL:同社ホームページ

創業の経緯と事業内容

(山下)創業の経緯を教えて下さい。
(角野)創業は1947年です。最初は林業を営んでいましたが、取引先から大手アパレル企業を紹介されたのがきっかけで、73年に父がそこの下請けとして加茂繊維を創業しました。その後、何か自社独自の製品を開発しようと取り組んだのが「BSファイン」です。
(山下)どんな繊維なんですか?
(角野)ポリエステルにブラックシリカという鉱石を練り込んだ特殊な繊維です。体温を蓄熱して適度に放熱するので、温かいのに暑くならないから長時間着ていても蒸れないという点が特色です。
(山下)どんな製品に使われているんですか?
(角野)当社ではインナーウェアやソックス、サポーターなど、用途に応じて様々な製品に使用しています。他にも他社とコラボして敷パッド等の寝具や、椅子なども手がけています。
(山下)そんなものまで? 幅広いですね!

事業承継について

(山下)会社を継いだのはどんな経緯だったんですか?
(角野)元々は姉が継ぐ予定だったので、私は大学卒業後に京都で建築設計事務所を立ち上げて仕事をしていました。高齢者施設の設計や店舗デザイン、変わったところではバレンタインのチョコのデザインまでしました。
(山下)すごい才能をお持ちなんですね!
(角野)もともと絵が好きだったので。それが或る時、父から電話がかかってきたんです。「お前も自分の仕事で食っていけるみたいだし、他に後継者もいないから会社を畳むぞ」と。そう言われて初めて「父の創業した会社を存続させないといけない」という思いにかられて戻ることにしたんです。36歳の時です。
(山下)お姉さんは?
(角野)県外に嫁いでしまいましたね。
(山下)なるほど。その時の社内の反応はどうでしたか?
(角野)社長に息子がいるのを初めて知った社員が大勢いたようです。それまで盆と正月ぐらいしか帰ってなかったですし、存在自体知られていませんでした。「大したことなさそう」と思われていたんじゃないでしょうか(笑)。

学びを実践して生産性を向上

(山下)全く違う世界に飛び込んで苦労も多かったんじゃないですか?
(角野)だから最初はミシンの使い方を学びに元請け工場に3カ月実習に行きました。さらにモノづくりの現場を見学させてもらい、高い生産性を実現するノウハウを徹底的に学びました。私が学んだことを自社の社員にもやらせてみると、約1年後には生産性が1.5倍になったんです。その時は社員の能力の高さを実感しましたね。社員教育の大切さも痛感したので、それからは外部研修にも積極的に参加するようになりました。今は年間で約250回、費用にして約6千万円を外部研修に充てています。

今後の展望

(山下)津山ではどんな展開をしていこうと思っていますか?
(角野)私は津山にこだわっているわけではなく、自分が住んでいる土地が良くなればいいと思っているだけで。それに、私は来年退職する予定なんです。
(山下)そうなんですか。後継する方は決まっているんですか?
(角野)息子が継ぎます。決して血縁者だからではなく、客観的に見ても適任だとわかるからです。
 中堅企業でも「これから先も今のままでいい」と言う経営者もおられます。でもそれだと賃金は上がらないし、社員は頑張れませんよ。会社の成長は社員の成長だし、社員の成長は会社の成長です。だから、一線から退いても社員教育のサポートはしっかり続けたいと思っています。

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