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2018 新春鼎談

真の「働き方改革」は同友会理念の実践から


岡山県中小企業家同友会
   代表理事 松尾 正男
   代表理事 藤井 孝章
   代表理事 山辺 啓三


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聞き手 =  広報委員長 山下 秀男

2018年新春鼎談です。今回は代表理事のお三方に去年を振り返っていただくとともに、各社の企業づくりの実践と新年の抱負を語っていただきます。お三方の会社は業種も様々ですが、まず各社の景況感についてお伺いします。


去年の振り返りと新年の抱負

 \; (山下) あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。まず去年の振り返りと新年の抱負をお願いします。

(藤井) 当社は50周年の節目を迎え、従来の省力化・合理化重視の設計施工から環境経営企業へとシフトしています。その基本理念は、エネルギーの効率的利用や地球環境保全に努め、地域社会と共に豊かで幸せな未来を創造する企業をめざす―というものです。地域から求め続けられる企業像の追求が今年の最重要課題であり、成長戦略です。会の代表としては、会内外の橋渡し役として会員に寄り添える存在になりたいと思っています。

(山辺) 去年は会員と事務局の役割の違いが見えてきたように思います。同友会を運動として地域に展開するためにも、特に役員の皆さんには同友会運動に対する学びを深めていただきたいと思います。当社は第18期社員共育大学に参加し、これで正社員全員が修了しました。今後は医療・スポーツ分野とも連携し、健康に寄与する食づくりに一層力を入れたいと考えていますが、そのためにも人材育成が必要です。今年は社員一人ひとりの「人の力」を高めていきたいと思っています。

(松尾) 去年は私の誕生日に、朝礼で司会をしていた社員が突然 「 今日は何の日か知っていますか? 」 と話題を振ってくれて、全員からお祝いの言葉をいただきました。経営者冥利に尽きるサプライズとしてそのことが忘れられません。当社は今年で56期を迎えます。私は「65歳で引退する」と宣言してやってきましたが、今年がその節目の年です。3月には会長職に就き、4月から新しい体制でスタートしたいと思っています。社内報に 「 ダイヤ・フィロソフィー 」について書いてくれという要望があるので、今、執筆しているところです。事業を次代に継ぐ者として 「 考え方 」 を組織に残していくことが重要だと考えています。事業は若い人が継がなければ続きません。そのためにうまく軌道に乗るよう支援することが私の仕事だと思っています。

(山下) 事業承継は社会問題にもなっています。後継者不在で廃業する企業も多々ある中、同友会の会員企業は後継者を育てている。しかし真似するだけではうまくいくとは限りません。

(藤井) 私も去年、「2年以内に事業承継する」と宣言しました。いつまでたっても次のステップに進めないので思い切って期限を決めたんです。外部環境や事業内容が変わることはあっても、目指したものは変えないでほしい。そのための基盤づくりが必要だと思っています。

(松尾) 生涯現役というのは事業の継続性の点から見ると無責任だと思います。基盤のしっかりした会社じゃないと継ぐ方も継ぎたくないでしょう? うちは未来永劫続く企業になるんです(笑)。同友会理念に沿った経営をしていれば悪くなるはずがない。そのためにも学んだことは必ず自社で生かさないとね。

多様な働き方への取り組み

 \; (山下) 去年は政府が推進しようとしている「働き方改革」も話題になりました。

(藤井) 私は同友会理念の実践こそが本当の意味での働き方改革につながると確信しています。仕事を通じて自身の成長と誇り、喜びや生きがいが生まれる。一人ひとりの持ち味を発揮するために、その社員の底力を引き出す環境をつくるのが経営者の仕事でしょう。同友会で「人を生かす経営」について学んでいればそのことは明らかで
す。

(山辺) 同友会はそういうことを、誰に指示されたからというわけでもなく、自分たち自身で考えてやってきた団体ということでしょうね。その意味ではようやく時代が同友会に追いついたとも言えるでしょう。理念的な考え方を学ぶ会は他にもありますが、同友会のように赤裸々な経営体験が聞ける場はまずありません。同友会で生きた教訓から学び実践しているうちに、自然と多様な働き方に対応しているということもあると思います。

(松尾) 考え方の大転換期を迎えたということでしょう。最早サービス残業が容認されるような時代ではなくなった。一人当たりの生産性向上に取り組むいい機会だと思いますよ。私たちは社員が働きやすい環境構築に取り組んできたけれども、基準が示されたわけだからそれに応じてさらに企業体質を変えていく必要があります。何が付加価値を生み、どこに無駄があるかをあらためて見直すことが必要でしょう。政府の方針だからやるのではなく、自分たちにとって必要なことだからやるんです。

環境経営について

(山下) 環境経営については、まだピンとこない会員に向けて、各社の取り組みを聞かせていただけますか?

(藤井) 当社は「エコアクション21」を取得し、電力の削減やエコ安全ドライブを励行することで、事故率改善や安全衛生にもつながっています。何よりお客様のニーズに合致した提案ができるようになったことが大きい。そして利益が上がれば全員に分配します。環境経営に取り組むことが、ひいては自分たちに還ってくるということが分かれば社員の理解も進みます。目標を数値化し、過程を見える化し、結果を検証することが重要です。しかし地域から認められるまでに10年はかかる覚悟で臨んでいます。

(山辺) 当社は、原材料は国産で無農薬栽培のものにこだわっています。地球環境が良くなれば健康にもつながるし医療費も抑制できる。食にこだわることで命を健やかに育むことができると信じて取り組んでいます。

(松尾) 経済活動そのものが多かれ少なかれ環境破壊につながっているという意識を持つべきでしょうね。地球環境は預り物です。次の世代に今と同等以上の環境を残していくこと、限りある資源やエネルギーを浪費することなく残していくことは我々の責任ではないでしょうか。

(山下) 「私たちの会社は社会に貢献している」という社員の意識にもつながればいいでしょうね。

(松尾) とにかく継続的に改善することです。今年より来年、来年より再来年と、ずっと継続的に良くしていくことを方針として明確にし、取り組まなければなかなか続きません。

魅力ある同友会にむけて(仲間づくり運動について)

(山下) 岡山同友会の皆さんに向けて、仲間づくりについてお話しください。

(藤井) 会員の皆さんお一人おひとりが同友会の魅力の語り部となり、仲間を増やしてさらに語り部になっていただくことが重要です。そのためにも地区会などの小グループ活動が、支部や組織を活性化する原動力になります。自社を良くし、社員に「この会社で働いていて良かった」と思ってもらえるような企業を増やし続けることが仲間づくりの原点だと思います。それは地域づくりそのものでもあります。同友会では「量は質を保証し、質は量を保証する」と言われています。同友会の輪を広げるのは誰のためか、何のためかということを腹に落とすことが大事です。

(山辺) 何のための同友会運動なのかということが理解できないとだめでしょうね。私個人としては吉備高原支部の支部長を経験させていただいたことが大きかった。中山間地域では「地域を何とかしなければ自社の将来も危うい」という強い危機感があり、自社の存続と地域の存続がほぼイコールの関係なんです。地域がだめになれば自社もだめになるし、自社がだめになっても地域がだめになるという切迫感が強い。だからこそ企業づくりにも条例にも本気で関わっている。そういう中で、私自身も火を点けられたわけです。

(松尾) 一人でできることはわずかですよ。私は、会勢は企業で言うなら売上だと思っています。中同協は2019年の50周年に全国5万人会勢を目指しています。同友会も組織である以上、岡山もその一員としてできる限りのことはしなければならない。会員の皆さんは誰もが良い会社にしたいと思っているはずです。同友会はそのために学ぶ場です。是非一度、愛知同友会が使っている「(自社と同友会の)不離一体シート」を作成してみていただきたいと思います。何のために入会しているのかをもう一度問い直すいい機会になるのではないでしょうか。良い会社が増えれば地域も良くなります。もちろん会勢も伸びるでしょう。それこそが地域づくりだと思います。

(山下) 不離一体シート、みんなで取り組みましょう。その先に仲間づくりが見えると皆さんも楽しくなってくるのではないでしょうか。

(松尾) 例会の報告者は不離一体シートを自己紹介で活用すればいいんじゃないかな。

(藤井) 理事・支部役員は率先して取り組んでみてはどうでしょうか。それに新会員の皆さんも、試しに経営指針成文化研修会の課題シートに取り組んでいただければ、それまで気づかなかった自社の課題や危機を発見できるかもしれません。自社を語る中で課題と向き合い、それをどう乗り越えるかを仲間と共に考える。それが同友会でしょう。

(山下) そこを考える時間が取れない方に、周りから声をかけてあげられる体制にしていきましょう。
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地域からあてにされる同友会

(山下) 同友会がめざす地域づくりについてはどうでしょうか?

(藤井) 自社経営を通じて雇用の拡大と社員の生活向上を図り、地域の未来について共に語り共に学ぶ経営者仲間を増やすことが同友会の地域づくりだと考えています。

(山辺) まずは企業づくりにしっかり取り組んで、自社が地域の中小企業の模範となるよう努力する必要があると思います。その上で、各社の努力だけではどうにもならない課題解決や社会環境を改善するための条例制定運動も必要でしょう。企業づくりに取り組むということは、企業が社会的存在として地域に責任を持つということでもあります。ですから会員企業も同友会も、注目されれば注目されるほど地域からの期待に十分応えられるだけの内実が問われるはずです。それが地域から当てにされる同友会の骨格となると思います。

(松尾) 会社を維持発展させること、雇用の場を確保する責任が我々にはあります。雇用を増やすためには、まず自社が魅力的な企業になる必要があるでしょう。そのためにも同友会でしっかり学ぶことが有効だと思います。自社が発展することが地域の活性化につながり、また地域が活性化することが自社の維持発展にもつながります。確実に成長を続け、そこに存在し続ける企業こそがめざすところだと思いますよ。

(藤井) 人・企業・地域はすべてリンクしています。バランスよくやっていくためには、まず経営者自身が魅力ある人間になる。それが始まりだと信じています。

(山下) まず私たち経営者自身が同友会でしっかり学び、自己研鑽するということですね。そして良い会社づくりに努め、地域を良くしていきましょう。ありがとうございました。
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