
報告者リポート
スタッフが自主的に付加価値を生み出す組織づくりとは?
~経営指針の実践 一歩先へ!

(岡山北支部)
今回の中国ブロック交流会では「心を動かすプレゼンができる経営者になりたい」という思いから、分科会報告者に立候補しました。自分の経営の原点や価値観をあらためて言語化して話しても、聞き手の心を全く動かすことができず、その難しさと向き合う数カ月になりました。
最も印象に残ったのは、自分がいかに「人のため」に偏り、社員や顧客に自分自身の感情や想いを語らずに生きてきたかという気づきでした。私はこれまで「何を考えているのかわからない」と言われることが多く、長くそれを課題として抱えてきました。経営においても、「相手にとって不利益だと思うことは言わない」という姿勢が、形だけの誠実さにすり替わり、結果として組織の信頼関係の構築を妨げていました。
今回の経験を通して、経営における「伝える」とは、理屈ではなく心で語ることだと感じました。社員や仲間に自分の想いを率直に伝えることが、チームの共感を生み、行動を変える原動力になる。流れを相手に委ね、ときには自らの弱さやわがままをさらけ出すことも、経営者として大切な姿勢であると学びました。そうした気づきのおかげで、先日初めて部下に対して自分の思いを込めた率直な説教をすることができました。
中国ブロック交流会は、まさに「精神と時の部屋」でした。痛みを伴いながらも、自らの経営姿勢を深く見つめ直す時間。参加者一人ひとりが自分の課題と向き合い、確実に何かを掴んで帰っていきました。私もこの学びを、自社の経営や仲間との関係づくりに生かし、共に心を響かせて成長していける組織を目指していきたいと思います。
実行委員長を経験し感じたこと
2024年の秋に選考会で3人立候補した中から実行委員長に選ばれました。前回の岡山開催では入会したばかりでほとんど関われていなかったので、「全体のことが全く分からない人間がトップになって大丈夫か?」と不安でした。今回の交流会のテーマである「踏み出せ一歩先へ」は、周りと比較して劣っていると感じる自分の劣等感から生まれたテーマでした。小さな行動、考え方を1つ変えることだけでも自分を、自社を成長させることができる―そんな思いを込めていました。
実行委員会は出だしが遅れたものの、途中からこのテーマの実現に向けて全員が支え合い関わることができたと思います。交流会を通して自分が経験したことをしっかりと振り返り、今後の経営に活かしていきます。

実行委員長 原﨑 奨太氏
(原﨑農産(株) 代表取締役)



