中小企業の実像と魅力を伝える
岡山大学提供講座「現代中小企業論」
岡山同友会が岡山大学経済学部に提供している講座「現代中小企業論」が、4月から始まりました。
今年で14年目を迎えた本講座は、会員経営者が学生に向けて中小企業の実像と具体的な経営実践を紹介し、若者に中小企業の様々な魅力を伝えることを目的で行っているものです。2009年の開始から毎年学生の好評を博し、今までに累計1,700人近い若者が履修しています。21年からコロナ禍の影響でオンライン化されていましたが、行動制限が解除された今年は久しぶりの現地開催となり、200人近い学生が履修登録を行っています。
4月10日の開講式では、岡山大学の古松紀子経済学部長の挨拶の後、岡山同友会の山辺啓三代表理事が「中小企業を知る|中小企業の歴史と社会的役割」とのテーマで講義を行い、戦後の中小企業の歩みを振り返りながら国の産業振興政策の変遷を紹介しました。山辺氏は中小企業の使命として「地域の雇用を守る」「地域の人材を育成する」「地域社会との絆を保つ」の3点を挙げ、地域との密接な関わりについて説明。中小企業憲章を引用して、中小企業が社会の主役であり日本経済の牽引役であることを詳述しました。そして、将来の地域の担い手である若者への期待を伝えました。
第2講以降も様々な業種の会員経営者等が登壇し、「中小企業と経営理念」「中小企業の経営戦略」「社員教育」「職場環境の整備」など多彩なテーマで講義を行っています。各回の講義後半には質疑応答の時間が設けられ、学生から「今後の社会の変化に対してどのような対応を行っていくつもりなのか?」「中小企業に就職したい場合、会社を選ぶポイントは?」等の質問が今までにあがっています。
最終講となる7月24日は、「事業継承によるイノベーション」について経営者と学生によるパネルディスカッションを予定しています。