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【22.12.06】第16回「魅力発信!-New Face」原﨑農産

新連載
魅力発信!
-New Face-第16回

この連載では「よい会社・よい経営者」をめざして学び始めた新会員さんにスポットライトを当て、同友会でどんなことを学び、どんな企業を目指すかを語っていただきます。日々奮闘している会員企業を紹介します。


原﨑農産
代表 原﨑 奨太 氏
 2022年入会・岡山南支部
<所在地>〒701-0211 岡山市南区東畦819 TEL:086-282-2131
<事業内容>米麦農業経営体物運送

創業の経緯と事業内容

(山下)いつ頃から農業をしているんですか?
(原﨑)1923年に曾祖父が吉備中央町(旧賀陽町)からリヤカー一つで出てきて始めたと聞いています。岡山市の現在の興除新田あたり一帯は約200年前に干拓された地域で、曾祖父が出てきた当時は、新規就農を条件に土地がタダ同然で貰えたと聞いています。いわゆる入植ですね。その後、祖父が農地を借りて拡大し、2013年に私が事業を承継しました。今は、定年退職した父も手伝ってくれています。
(山下)お爺様はなぜ農業を拡大しようと思ったんでしょうね?
(原﨑)当時は農業を放棄して都心に働きに出る人が増え、借り手を探す離農者も多かったようです。祖父はそれをチャンスと考え、「これしかない」と思ったそうです。
(山下)原﨑さんは、そんなお爺様の姿を見て農業に携わろうと思ったんですか?
(原﨑)いや、最初は大好きなスキーが思う存分できると思ったから(笑)。農業は繁忙期は休みがないけど、1月から3月まではわりと時間的余裕があるんです。それは半分冗談ですけれど、本当の動機は農業従事者が減少しているので農地を守っていかなければと思ったからです。農業は日本の四季を身近に実感できるし、計画的に自分の時間を確保することができる点も魅力ですね。
(山下)好きなことも思う存分楽しめるという訳ですね。どんな作物を作っているんですか?
(原﨑)主食用米を5割、その他はビール麦や酒米、飼料米を生産しています。酒米は一番単価が高いので、今後はもっと増やしていきたいと考えています。
(山下)何かこだわりはありますか?
(原﨑)草を伸び放題にせずに農地をきれいに管理することでしょうか。半分は借地なので、地主さんに「あそこはしっかり管理しているな」と思っていただきたいですし、ゆくゆくは農地を増やしたいからでもあります。

業界の課題

(山下)農業ならではの苦労はどんなことですか?
(原﨑)最初は朝早いのが辛かったですが、やめたいと思ったことはありません。今は機械化が進み、そこまで負担に感じることはありません。
(山下)今、課題に感じていることはありますか?
(原﨑)この業界は国の政策に左右されがちなところがあります。最近は企業が農業に参入するケースもあるので、地域の農業を守っていくためにも自分たちで課題解決を考え、発言力のある農業者になりたいです。

今後の展望

(山下)今後どんな展開を考えていますか?
(原﨑)身近な目標としては、現状を維持しながら農地面積を拡大することです。もう少し先の目標としては、農業を軸にした飲食店を経営したいとも思っています。でも、先日参加した青全交で「理念や目標は目先の達成できるものではダメだ」と学んだので、もう少し高い目標を掲げなければ、と思っています。
(山下)それはいいですね。例えばどんな?
(原﨑)祖父が目指していた「農林水産祭天皇杯」がとりたいなと。農林水産大臣賞などの受賞者の中から選出される農業分野で最高の栄誉とされる賞です。
(山下)受賞すればお爺様の夢が実現するわけですね
(原﨑)はい。事業内容や米の品質だけでなく、栽培方法や経営状況、女性活躍やDXなどの社会課題解決に向けた取り組みなどもトータルで評価されます。でもその前に、県の若手農業者に贈られる「矢野賞」も目指したいですね。


聞き手=(株)イケル 山下秀男
執筆=あいコン実行委員会 中村亜依

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