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【23.03.03】<中小企業のSDGs最前線-第4回>(株)モリ・フロッキー

各社のSDGsの実践を取り上げることで、いかに自社事業と課題を結び付け、今後どのように取り組んで行くか―皆様の実践のきっかけとなる先進事例を6回シリーズで取り上げます


中小企業のSDGs最前線
~我が社の取り組みを紹介します~

(株)モリ・フロッキー
取締役常務 森 達海 さん(倉敷支部)

<所 在 地> 倉敷市児島下の町9-13-24
<事業内容>オリジナルTシャツ製造・販売・シルク印刷・インクジェット加工 など
<W E B> http://www.mori-flocky.jp/

企業紹介

(山下)どんな仕事をしているんですか?
(森)イベントで使用する揃いのTシャツなどを主に扱っています。縫製からプリントまで様々なニーズに対応し、既製品ではないオリジナルの製品をお届けしています。タオルや布製の鞄などのプリントも手掛けています。

SDGsの取り組み

(山下)SDGsではどんなことに取り組んでいるんですか?
(森)当社では廃水が出ない「水なし印刷」の技術を2021年秋頃から導入し、環境負荷の軽減につなげています。また、働きやすい環境づくりにも力を入れています。社員の意識を共有するために面談やミーティングを定期的に行い、創業以来の古い企業体質を変えていこうとしているところです。

(山下)古い企業体質とは?
(森)例えば納期が極端に短い発注に対しても、遅くまで残業して無理やり対応するようなことです。以前はそれが当たり前でしたし、お客さんの要望に応えられることが嬉しくて、「うちはこんなに仕事ができる」という誇りでもあったんです。私も会社を成長させることが使命だと思っていたので、どんどん仕事を引き受けて、どんどん人を増やしてきました。

(山下)どうしてそれを変えようと思ったんですか?
(森)専務の兄が常々ワークライフバランスの大切さを訴えていましたし、私自身も同友会で「社員はパートナー」と学び、それまでの考え方を改めました。

(山下)具体的にはどんなことに取り組んだんですか
(森)2018年から社内研修を毎年実施するようになりました。SDGs研修、ワークライフバランス研修、新入社員研修など様々な勉強会を行い、世の中の情勢を学んで自社で先取りできるようにしています。SDGsを特に意識しているわけではありませんが、私が同友会で経営指針を作成し、社員と一緒に社会の課題や地球環境の問題に向き合いながらこだわりのものづくりをするという方向性が明確になったことで、自然とSDGsに繋がってきたのだと思います。

今後の展望

(山下)今後はどんなことに取り組みたいですか?
(森)繊維業界は賃金水準が低いと言われますが、安易に残業して稼ぐような働き方ではこの先やっていけません。実際、ワークライフバランスを推進するようになって、それまで残業代を当てにしていた社員は辞めていきました。無理な仕事はお断りするようになったので離れるお客さんもいましたが、結果的にはそれでよかったと思います。今後は生産性向上や効率化に取り組み、賃金を上げて「日本一働きやすい工場」を目指します。


執筆=(株)イケル 山下 秀男

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