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2019新春経営講演会を開催しました

社員の自主性が企業の未来を開く
―― 資金ゼロから出発した強靭な企業づくり ――

(株)ヒューマンライフ 代表取締役 中山 英敬 氏
中小企業家同友会全国協議会・幹事長
(一社)福岡県中小企業家同友会・相談役

 1月31日、2019新春経営講演会を開催し、会員・オブザーバー・金融機関など438人が参加しました。
 開会行事では松尾正男代表理事のあいさつに続き、岡山市・那須正己副市長と岡山県・角田直樹産業労働部次長、(公財)岡山県産業振興財団・三宅昇理事長より祝辞をいただきました。
 講師には中小企業家同友会全国協議会・幹事長を務める(株)ヒューマンライフの中山英敬社長を迎えました。中山氏は前職でテレマーケティング事業の責任者として奔走するも、経営判断により事業撤退を言い渡され、資金ゼロから独立し、同社を創業しました。

  講演では、創業当初の資金繰りの苦労や社員の大量退職などの経験が生々しく語られ、その都度どのようにして課題を乗り越えてきたか詳細に紹介。多角経営に乗り出し、その取り組みに没頭している間に本業が崩壊し、社員たちと本業再構築に挑んだエピソードでは「社員の自己反省からくる自主性が会社をさらに成長させた」と語りました。
 また、社員の自主性を引き出す4つの社内ルール「したいことをしよう」「伝わったかどうかは伝える側の責任」「違いを認め合おう」「自分の頭で考えよう」を紹介。「同友会の『労使見解』には『労働者の自発性が発揮される状態を企業内に確立する努力が決定的に重要』とある。この状態を作るためには、経営者と社員の深い信頼関係が絶対に必要。自らの言動を社員が常に見ていることを自覚してください」と経営者に求められる姿勢を強調し、講演会は終了となりました。
  閉会あいさつには田中康信実行委員長が立ち、参加の御礼とともに「私は様々な経営者団体に所属してきたが、会社を良くする点において同友会は間違いなく一番。同友会には自社経営をオープンにして語り合える場があり、尊敬できる経営者に会える」「同友会で学び実践することで必ず会社は良くなる。是非、仲間に加わっていただき、一緒に学んでいきましょう」とオブザーバーに呼び掛けました。

 賀詞交歓会は藤井孝章代表理事のあいさつの後、金融機関のご来賓によるあいさつと乾杯の発声で始まり、参加者はそれぞれ懇親を深めました。会場内後方には会員企業の経営指針書閲覧コーナーと入会受付を置き、その場でお一人から入会申込書を受領しました。最後に山辺啓三代表理事が「同友会で学び、理念型経営をしている企業を地域に増やしていきましょう」と呼びかけ、閉会となりました。

参加者感想より抜粋

 〈会員〉
●創業時の気持ちを思い出させてもらいました。「同友会の学びとは、できていないことに気付き明日からやる事を決めて実践すること」という言葉が心に残りました。「伝わったかどうかは伝える側の責任」という言葉にもハッとさせられました。我が社も第二創業期です。社員と一緒に「自分の会社が好きだ、仕事が楽しい」と言える会社にしていきたい。
●こんなに素晴らしいお話ならお客様企業の方をもっとお誘いすれば良かったと大変後悔しております。中山社長の熱い心に感動いたしました。自分も同友会でもっと本気で学び、本気で実践します。
●「自己反省からくる自主性」「理念を共有できていることが社員それぞれの胸に響き、行動指針につながる」「働きがいのある楽しい会社、来たくなる会社になる」という点を見習いたい。
●自分の思いを伝えることが大切だと考えて行動していた事も、自分勝手な考えを押し付けてしまっていると認識しました。社員に寄り添い向き合う事を実践していきます。一人ひとりの面談から始めて、要望を取り入れ、活気のある社内を構築し成長できる支援を行っていきます。
〈金融機関〉
●当行も行員の内発的動機をいかに高めるかに取り組んでいますが、正直うまくいっていません。今日のお話には大変感銘を受け、腑に落ちるところもありました。まずは私の部署で、そして当行全体にこの学びを伝えたいと本気で感じました。

〈会員企業社員〉
●マニュアル対応ではなく臨機応変に対応すること、その中でも共通の根っこは変えない事が大事だと学びました。自主性を持つことで会社を変え、相手の想いをくみ、情熱をもって仕事ができると感じました
●社長だけが会社を創るのではなく、社員が創る会社になっていくことが大事だと再認識できた
●人の心に寄り添うことは難しいですが、中山社長は「社員」ではなく「ひとりの人」として接しており、大変勉強になりました。話しやすい、相談しやすい、そんな社長は多くいないと思います。中山社長は大きな心で受け止めて社員と接することで社員が変わるきっかけを提供したのだと思いました。ひとりの人として勉強させていただきました。

新春経営講演会にご参加ありがとうございました

実行委員長ごあいさつ ― 2019新春経営講演会実行委員長 田中 康信

 先日は新春経営講演会に多くの皆様にご参加をいただき誠にありがとうございました。皆様のおかげをもちまして講演会を無事終えることができました。心より感謝申し上げます。
 講師の中山社長は中同協幹事長ということで会員の中にはご存知の方もいらっしゃったと思いますが、一般的にはあまり知られた方ではありません。そのため参加動員が難しい面もあったかと思いますが、会員の皆様にはぎりぎりまで社員の方やオブザーバーの方にお声掛けいただいた結果、当日は来賓も含め438人という多くの方にご参加いただきました。特に開催日が近づいてからの参加者数の伸びは驚異的で、本当に凄かったと思います。あらためて同友会の底力・団結力を感じさせていただきました。
 講演会は同友会会員でなければ、それも同友会での学びを実践し会社を成長させてきた方でなければ語ることのできない内容だったと思っております。まさに「同友会の神髄」に触れることができる講演になりました。本講演会が皆様にとって少しでも学びや気づきになり、社業の発展に少しでも貢献できれば幸いに存じます。
 また当日は多くのオブザーバーの方にもご参加いただきましたが、1人でも多くの方にご入会いただきたいと思います。「鉄は熱いうちに打て」ということで、熱が冷めないうちにお礼を兼ねて訪問するなど、入会につなげていきたいと思います。引き続きのご協力をよろしくお願いいたします。
 末筆ながら、講演会の開催に当たってご参加いただいた方、ご協力いただいたすべての方に感謝を申し上げ、お礼と代えさせていただきます。

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