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地域課題とローカルゼブラ企業(岡山同友会創立40 周年企画行事)

地域課題とローカルゼブラ企業
あなたはシロウマ?クロウマ?それともシマウマ?
5月28日、第41回定時総会閉会後に岡山同友会創立40周年企画行事を開催し、行政や金融機関、会員企業の社員等も含めて約100人が参加。中小企業庁による基調報告とカードを用いたグループ別ワークショップ、各グループが考案した地域課題解決型ビジネスモデルの発表等を行いました。

「ゼブラ企業」は、評価額が10億ドルを超える未上場のスタートアップ企業を指す「ユニコーン企業」の対概念として考案されたものです。ひたすらに利益の拡大と業績向上を追求するユニコーン企業とは異なり、ゼブラ企業は社会の課題解決を通じて自社とコミュニティの双方の持続的発展を追求します。一般には相反することの多い「利益の追求」と「社会貢献」を同時に満たすことを目指す経営姿勢を、白と黒という正反対の特徴を併せ持つシマウマに喩えて名付けられました。

ローカルゼブラは言わばその地方版であり、地域課題の解決を通じて自社と地域の持続的発展を目指す企業のことを指します。日本では「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」(2023年閣議決定)でゼブラ企業の創出等が打ち出されたほか、「経済財政運営と改革の基本方針2025(骨太の方針)」や「地方創生2.0 基本構想」等でもローカルゼブラ育成のための環境整備等の取り組みが示されました。

(1)同友会が提起する『地域の課題は自社の課題』という問題意識と、国が推進する『地域課題
  解決事業』の共通点に着眼し、多様な主体による地域内連携の可能性を探る
(2)「ローカルゼブラ」という新しい概念を基に中小企業の社会的責任と役割を再定義し、各社
  の事業領域の拡大と新しいビジネスモデルを考える機会とする
(3)会員企業の社員、行政、金融機関等にもご参加いただき、よりよい地域の実現に向けて、そ
  れぞれの立場でできることや連携について共に考える

当日は、オンラインによる中小企業庁・藤田竜雅氏の基調報告に続き、ファシリテーター役の松本直也副代表理事の進行の下でワークショップを実施。「子育て」「健康や医療」「環境負荷軽減」「空き家・空き店舗」「地域資源活用(特産品・農産品・地域の文化など)」「観光による地域活性化」など10種類の問題別にグループを編成し、模造紙と付箋を使ったカードワークを行いました。カードワークは、(1)「テーマに関する現状と課題」、(2)「望ましい状態・ありたい姿」、(3)「両者のギャップを埋めるビジネスのアイデア」の順に進められ、最後に具体的なビジネスモデル(事業ドメイン、連携の内容、障壁の解決策)と社名、PRコメント等を記入した用紙を会場に掲示。そして人気投票の結果、選ばれた上位3グループが発表を行いました。

 
最後に山辺啓三代表理事が、「ローカルゼブラでは事業の収益性が重視されていることを知り、『道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である』との言葉を思い出した」「商売の基本はお客さまの困り事の解決。利益至上主義の弊害や従来型ビジネスモデルの限界が見えてきた今、あらためて原点に立ち戻ろうという機運がローカルゼブラに象徴されているのではないか」「単独では解決できない問題も、連携を通じて様々な立場から知恵を出し合うことで解決を図ることができる。これからも手を携えてより良い地域づくりに取り組んでまいりましょう」とまとめ、閉会しました。

1位 「立派なゼブラで賞」のみなさん
    テーマ(空き家・空き店舗の問題
2位 「輝けるゼブラで賞」のみなさん
    テーマ(地域資源活用の問題)
3位 「堂々たるシマウマで賞」のみなさん
    テーマ(誰もが安心して暮らせる
         まちづくりに向けた問題)

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