同友会の歴史と理念を学ぶ
運動の到達点を確認し、今後の課題を共有
5月17日にオンライン開催された第40回中同協役員研修会に全国から約90人(うち岡山は最多の17人)が参加しました。
第1講は、国吉昌晴・中同協顧問が同友会の歴史と理念について解説し、「経営者の学びと成長こそ同友会の原点。各地で学びの場づくりをしてほしい」と伝えました。また、「同友会は経営者同士が対等な立場で参加し助け合う場。一人でも多くのオブザーバーに参加してもらい、仲間の輪を広げることで学びの充実を図ってほしい」とも述べました。
第2講では広浜泰久・中同協会長が同友会理念の実践について講義を行いました。冒頭で、まず参加者への宿題として「講義で使われた様々な言葉の意味を読み解き、日々の経営実践の中で自分の言葉として語れるようにしてください」と伝えました。本論では、数値に基づく科学的な経営、自助努力による積極的な経営姿勢、PDCAサイクルを活用した自社の経営実践を紹介。そして「自助努力によって『良い会社、良い経営者』を目指している同友会だからこそ、行政や地域とも連携して『より良い経営環境』や地域づくりを推し進める使命がある」と強調。「同友会の三つの目的と『労使見解』は、先人達が経営者の有るべき姿を示した私たちの誇り」と語りました。最後に「役員の醍醐味は、企業づくり・同友会づくり・地域づくりの担い手になれること。その醍醐味を存分に享受し、屈託なく楽しみながら同友会運動に携わってほしい」とまとめました。
▲広浜 泰久 氏(写真左)、国吉 昌晴 氏(写真中央)、中山 英敬 氏(写真右)
最後の第3講は、「同友会の役員の役割」との表題で中山英敬・中同協幹事長が「企業づくり・同友会づくり・地域づくり」の自社の実践に基づく講義を行いました。企業づくりについては、コロナ禍における自社の組織体制の見直しを紹介。雇用の維持を全社員に宣言し、あらためて経営理念に照らしながら業態や事業領域を見直したことが変革につながったことを話しました。地域づくりについては、地元の福岡同友会田川支部における地域振興の例を引用し、同友会運動が国民一人ひとりを大切にする国づくりに繋がる壮大な運動であることを伝えました。また仲間づくりと事務局の働く環境づくりについて、役員がその先頭に立つべきことを強調し、「同友会を深く理解し、歴史を学び伝えること。そして何より経営実践を通じた成果を示すことが役員の役割。その実践を基に歴史と環境を動かしていくことが同友会運動です。私たちのかけがえのないパートナーである事務局と協働しながら、同友会運動を推進していきましょう」と締めくくりました。
中同協役員研修会の学びと感想
藤クリーン(株) 代表取締役社長 松田 一寿(岡山南支部)
初めて参加した中同協役員研修会で国吉顧問から同友会の歴史についてお聞きし、戦後の復興時まで遡る先人たちの不断の努力と英知が今の同友会を支えてきたことを学びました。そして同友会の歴史を語ることができる人こそ本来の同友会活動の担い手なのだろうと感じました。また、同友会の「三つの目的」が定められた背景を学び、「良い会社を目指すためには、まず自分自身が『良い経営者』になるための実践を続けなければならない」と思いました。自らを戒めていこうと思います。
先人たちが作り上げた同友会理念こそが現在の同友会の様々な活動の基盤であり、同友会運動で得た学びを自社でどう実践していくかは自分次第だと感じました。討論では、グループ長の素晴らしい進行で様々な意見を交換し、皆さんの感想と各社の課題を上手くまとめていただき感心するばかりでした。今日一日学んだことを自社の経営に生かして精進していきます。